「スーパーフラット・モノグラム」と動画枚数の話

HFという雑誌があります。ハイファッションという、いわゆるファッション誌だけどノンノとかアンアンとはだいぶ毛色の違う雑誌で、もうちょっと高級な感じの、それこそパリコレだとかそういう記事を載せる雑誌です。セックスのやり方とか書いてないんだぞ! 今はhigh fashionっていうタイトルで出てるはず。
「何でアニメのカテゴリの記事でファッション誌?」って感じだけど。まあ、待って。
で、だいぶ昔のバックナンバーを眺めていたら、ちょっと気になる記事があった、というわけです。
ルイ・ヴィトンのプロモーションビデオを村上隆がプロデュースして、それがアニメだったんですね。で、監督は細田守。これはおたく目線でもおもしろい(何でも劇場版デジモンのスタッフだとか)。というか、大好きなんです。これです。

で、先述のHFって雑誌に、それについての短い紹介記事があったんですね。そこで短い記事で説明しなければならない、ライターさんも大変です。で、この短い――約5分間――アニメーションのすごさを説明するために、「30分のテレビアニメより多い作画枚数」(正確な引用ではないが要旨はこんなとこ)と説明していたのです。
別にこれ、アニメおたく向けの記事じゃありません、掲載媒体からしてそんなのは載りません。
でも、作画枚数が多い(だからすごいんだぞ)、という説明が、いわゆる「おたく向け」じゃないところでも行われて、たぶんそれは通用してる、ということですよね、これ。
映像のすごさについての説明は、友達と話してたりはてなで何か書いてたりしてれば、みなさん同様に「難しいよなあ」と思っているだろうし、実際難しいだと思います。で、人にとてもわかりやすくすごさを説明するときに使えるものは何か。数字なんですね。数字の大小によって説明すると実はとてもわかりやすい。売り上げでも良いだろうし、製作期間かもしれないし、製作費かもしれないし、動画の枚数かもしれない。
でもそれ、あんまり良くないよなあ。そういう数字で「すごいんだぞ!」と説明されてもなあ。と、モヤモヤするのです。